粉瘤

粉瘤とは

粉瘤とは、おでき(せつ)やニキビに酷似した皮膚にできる良性の皮膚腫瘍で、「アテローム」や「表皮嚢腫」とも呼ばれます。
皮膚の中に袋状の構造物ができてしまい、その中に老廃物(角質や皮脂)などが溜まることで発症します。細菌感染を起こすと急に大きさを増し、赤く腫れ上がって痛みを伴います。袋が大きくなり皮膚が破けると、膿や臭い粥状の塊が排出されます。
なお、粉瘤は自然治癒することがなく、薬でも治せない皮膚疾患です。

粉瘤の原因

粉瘤の発生原因についてははっきりとわかっていませんが、毛穴の一部が何らかの理由で剥離して皮内や皮下に袋を形成し、その中に老廃物が溜まってできるのではないかと考えられています。また手足にできる粉瘤は「ヒトパピローマウイルス」に感染することで発症すると言われています。

粉瘤の治療法

感染を起こしている場合

感染を起こしている場合、炎症が軽度であれば抗生剤を投与し鎮静化させます。炎症が進み、患部が赤く腫れ上がって表面がブヨブヨしている状態のときは、局所麻酔下で皮膚切開を行い、内部に溜まった膿を洗い流して炎症を抑えます。
炎症が治まった後も構造物がしこりとして残っている場合は、少し期間を置いてから摘出します。

感染を起こしていない場合

感染を起こしていない場合は、良性腫瘍のため基本的には放置しても問題ありません。しかし、将来的には大きくなったり、炎症を引き起こす可能性もあります。大きくなって支障がある場合や、炎症を繰り返す場合には、外科的に切除します。
手術は、局所麻酔下でへそ抜き法(くり抜き法)を行うか、紡錘形に切って腫瘍を摘出します。
へそ抜き法では、トレパンという直径2mm〜6mm程度の円筒状のメスを刺し込み、その穴から内容物と袋(嚢腫壁)をできる限り取り除きます。へそ抜き法は粉瘤のサイズに対して傷跡が小さくすみ、かつ手術時間が比較的短いというメリットがあります。しかし、炎症を繰り返している場合には嚢腫壁が周りの組織に癒着しているため、完全に取りきれないことがあります。
一方、紡錘形切除では基本的に粉瘤を取り残しなくしっかりと摘出でき、術後の管理が比較的短期間ですみます。
どちらも健康保険適用で治療を受けることができます。

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